tamalog

Output and input from 1998 to 2010
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アラン・チャンは中国に眠るイメージを自在に変換するデザイナーである
今、最も憧れ、嫉妬し、そして強く影響を受けているデザイナーは、原研哉ではなく、佐藤卓でもなく、佐藤可士和でもなく、アラン・チャンだと思う。

丸の内カフェ 1999年


探せばもうちょっとまともな写真があると思うんだけども、既にその存在自体が消滅してしまった「初代」丸の内カフェ。まだ丸の内が現在のようなファッションストリートになる前の1999年、三菱地所の肝入りで始まった丸の内再開発プロジェクトのシンボルとして建てられた丸の内カフェの総合プロデュースは、当時は知らなかったけども今思えばあれはアラン・チャン以外のなにものでもなかった。場所が場所だけに一見超高級そうな真っ赤な内装に、わざわざ入り口にドアボーイが張り付いているのである。ところが勇気を振り絞って入ってみるとそこは無料の休憩スペースというのが丸の内カフェだった。あれには本当にびっくりした。現在も同名のカフェが存在するが、気合いのいれようはまったく別物である。


茶語 ALAN CHAN TEA ROOM 1998年


新宿高島屋タイムズスクエア6階にひそかに入っているこのカフェに、エレファントデザインの西山社長に連れていかれたのはもう9年も前。ここで彼の大好きなブレインストーミングをしながら、この机、オフィス用にいいね!なんて無邪気な会話をしてたのでした。最近たくさんの和カフェを見てきたけれど、ここまで見事に要素還元できている店は皆無である。

当時からアラン・チャンのトーンは好きだったけど、どうやって彼の世界観をコピーして取り込んでいいものか皆目検討もつかなかった。けど、ここ半年くらいでようやくその入り口には立てた感じがする。ちなみにこのお店、買い物客、主に主婦、に占領されてて、土日祝日に行くべきではないです。


三井住友銀行C.I. 2001年


三井住友のC.I.は相当気合いを入れてつくられたって聞いてて、かっこいいからって理由だけでメインバンク変えちゃおうかと思ったほどなんですけども。

今日の今日まで知らなかった真実。そうか!これもアラン・チャンだったのか。


松岡正剛がアラン・チャンについて書いている
アラン・チャンは「東情西韻」のデザイナーである。この四文字の熟語は、彼が香港に生まれ育ったことそのものを劇的に物語る。東西文化の融合と競合を表現することは、おそらく現代のクリエイターに等しく与えられた最も重要な主題であるが、アラン・チャンはその主題を担うのにふさわしい最高の風土に育っていた。
むろん日本のデザイナーにとっても東と西の接点に立つことは大きな課題になるはずだが、日本の戦後のグラフィックデザイナーの多くが日米文化の波頭に乗ってしまったのに対して、香港を背負ったアラン・チャンは、中国文化と英国文化の混淆を、道教文化と仏教文化の習合を、大陸文化と海洋文化の交錯を、その生きた呼吸の中で皮膚につめこんだ。
アラン・チャンはお茶と漢詩が好きなデザイナーである。新宿高島屋に彼が開いた瀟洒な茶館には、いくつものアラン・チャン・グッズが置いてある。私と茶館を訪れた女性デザイナーは、「わあっ、ほしいものばかり」と言ってTシャツやらカップをごっそり買っていた。ティールームに入ると、一方の壁にはお茶の香りと湯気をデザインにおきかえた作品パネルが並んでいた。それらはすべて古典的な漢詩の内容をモチーフにしたものだった。漢詩はアラン・チャンのデザインの心のリズムなのである。
アラン・チャンは中国に眠るイメージを自在に変換するデザイナーである。象形文字をあやつり幻想模様をあしらう感覚は他の追随を許さない。十七世紀のイエズス会士であってエジプト神聖文字と中国文字の解読者でもあったアタナシウス・キルヒャーの末裔なのだろうか。その作品には、大陸の四方に眠っている幻獣をめざめさせる神秘力がたいてい働いている。しかし、アラン・チャンはまた、決して奇を衒わないデザイナーでもある。鬼神を扱って鬼神に溺れないデザイナーなのである。
アラン・チャンは勉強家である。古田織部にまつわる「オリベスク」のロゴやマークを依頼したときだったが、しばらくすると、織部に関するメモがどっさり送られてきた。多様な織部のスピリッツが見事に把握されていた。できあがったマークには毛筆のストロークが生きていた。何もかもをモダンにまぶしてしまったわれわれ日本人に、ふいに東洋の意匠の原郷がどこにあるかを告げる出来栄えだった。香港返還ののちは、日本こそがアラン・チャンを必要としているのである。


松岡正剛



Alan Chan Design Company
http://www.alanchandesign.com/
| ワココロ | 19:29 | comments(4) | trackbacks(0) |
妙にタイミングが合いすぎて変な感じ。
先日、北青山サロンに初めていって、
「ああアラン・チャン…」と思いながら帰って、
作品集を買いたくて探してるところです。

tea roomはいつも混んでてまだいけたことないんだよな。
もう行った?

とにかく、近々語りたいです。
私、しばらく毎日が日曜日なんで。
| shizuka | 2007/01/30 8:45 PM |
ごめん、まだかきかけなのだ・・・。

茶語はもう50回くらい行ってると思う。昔は新宿っ子&会社至近距離だったから。
今から彼の作品集探しにいこうかと思ってたところだよ(笑)
いつでもよいですよ。GREEにでもメールください。
| tama | 2007/01/30 8:51 PM |
(たまたまだけど)茶語は最近行こう行こうと思っていて、タイミングが合わず(ラストオーダー時間を過ぎてしまっていたり、新宿駅降りたら突然雨降ってきたり)、行けずにいたお店でした。

アラン・チャンとかはぜんぜん知らなかったですが、今後行ってみま〜す。
| いやみん | 2007/01/30 10:02 PM |
アラン・チャンがAlessiとお茶の道具を作ったらしい。http://blogs.yahoo.co.jp/sakainaoki1947/61663096.html
| tamachang | 2010/09/04 7:26 PM |









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