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Output and input from 1998 to 2010
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9年前「ことのはじまり」
最近、ふとしたことから僕のファーストキャリアについてサステナのMLに書きなぐってしまったことがあったんだけども、そんなこともう二度と書けない気がするから、とっておこう。あのときは過去200年がテーマだったんだ。それに気が付いた時が9年前。今はそれが2000年くらいになっている。常に過去に未来を見てしまう。

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それは今から9年前、1998年に出会った西山浩平さんという人のお話。僕が前述のトフラー始め、今のような仕事を始めたきっかけは、明らかに彼の影響だと思います。良くも悪くも彼は僕の人生を決定的に変えてしまった一人です。彼はモノが溢れる時代に、モノのデザインはどうあるべきか、とてもとても哲学した人なのですが、欲しいと思えるモノが無い。この場合は具体的にプロダクトデザインや、インテリアデザインの話になるのですが、1998年当時、今ほどデザイン家電がブームにもなっていなかった頃、本当に欲しいデザインが無いのは産業革命以来連綿と続けられてきた、大量生産・大量消費文化が、マスを対象に画一的なマーケティング、画一的なデザインしかしてこなかったからだ。と彼は言い切っていました。大量の人間を相手にするために、嗜好性が右でも左でもなく、中道になってしまうと。このあたりの時代感、論理構成は今でもある程度間違ってはいないと思います。

それはともかく、そのような問題の対処法として、マスプロダクションの基本として1万人以上の人が買うとあらかじめ想定された製品をデザインするのではなく、たとえば500人というような、非常に少ない人数を想定したデザインを作れないものか、これは人数が少なければ少ないほど、コアな、トガったデザインがつくれるという従来のマス・マーケティングの原則を完全に否定した方法でした。98年当初、それは街頭インタビューという方法で末端消費者からデザインに対する要望を集め、デザイナーが形にし、雑誌面上を通して発表して反響を得ていくという非常にベーシックな方法で運用されていたのですけども、それをインターネットを使って、ウェブサイトを用いたのが、空想生活(http://www.cuusoo.com)です。このサイトは1999年にオープンし、僕が西山浩平さんと、その会社の仲間達と慶応藤沢の仲間達と初めて作り上げた作品だと思っています。

この頃、18〜20歳の僕はまだecologyといったような世界はまったく知らず、ただただ、デザインが悪いのは大量生産のせいだと思っていました。考えてみれば、そもそもデザインがなにかなんて今だに分かってはいないのですが。まあ、そう思いこむことで、すべて作品なり仕事なりに成っていったと思いたい所です。

以降完全に余談ですが、2000年にさまざまな事情から会社を飛び出し、空想生活の未来には関われなくなりました。そして慶応藤沢に潜るという生活を始めました。西山という人がとっていた方法、彼は起業する以前は大手外資系コンサルティング会社に居たのですが、彼がそこで学んできた会社組織という方法論でそのような非常に哲学的なテーマの問題を対処できるかどうか、当時は激しく疑問に思ったということと、もう一つ、そもそもでは産業革命が引き起こしたこと、それ以降のここ200年の社会学を知る必要がでてきた為でした。そして一番重要なのは、将来、自分がそのような問題に向き合うときのための「仲間」を集めるため、そしてそれは今しかできないと。確か、そのようなことを当時考えていたように思います。

特に空想生活でやっていたことは、トフラーが言うところの第二の波、つまり産業革命以降の社会、に起因している問題だったのです。ecologyな業界で言うところの化石燃料社会というやつ。しかし、これは実に多様な方面で問題を引き起こしていたわけです。規格化することで発生していた違和感、たとえば僕が一番最初に社会というものに対して違和感を感じた「学校教育システム」がまさにそれだったりするわけです。

空想生活のシステムの未来像には、定価という概念が無くなるということを考えていました。定価というのは一人一人がモノに対して支払う対価が等しい為に存在するのですが(空想生活というのはまだ存在しない製品を共同開発していくので)より早く製品化して欲しいと思う人はより多くのお金で、通常一万円の定価が見積もられている製品に関しては二万円で購入する人がいてもいいし、三万円で購入する人がいてもいい。定価一万円のものが500人で想定されていたとすると、つまり500万円がどれだけ早く集まるか、ということが重要なわけなので、より多くの金額を払った人には、その後の規定数500を超えた時点から発生する利益が、多く支払った分だけ還元されるという経済システムを考えたりしていました。もちろん実現していませんけども。

2000.10.15 [portfolio] 空想家電・空想生活
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