tamalog

Output and input from 1998 to 2010
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sensorium と Night and Day


この記事は、忘れかけている自分に対して書いている。いや、忘れかけるくらいになったからようやく書けるのかもしれないほど、ある一時期はsensorium(とその影響によって派生した数々の作品)に熱狂し、影響されていたから、あまりヘタなことは書けないなと思っていた。

かつてsensoriumというプロジェクトがあった。「センスの館」と名付けられたそのプロジェクトは、1996年に行われたインターネットワールドエキスポジションというイベントに向けて始まったプロジェクトで、インターネットでしかできない新しい表現を探求するプロジェクトだったという。思えば僕らはここから大きな影響を受けて物作りをしてきた。ここから上田壮一さんは「Think the Earth」を立ち上げ、竹村真一さんは「触れる地球」を作った。インターネットという新しいメディアができたことによって初めて感じることができるようになったことを表現した画期的な企画だった。

そのなかでも個人的には一番好きだったのが、Night and Day。世界中の24の都市に設置されたライブカメラによる画像を、地球の丸みに沿ってぐるりと並べ、1分置きに更新されるという単純なプログラム。これをじっと眺めていると、徐々に夕焼けが隣のライブカメラに移ろってゆき、昼と夜の画面が少しづつ動いていく。インターネットによって初めて表現された時間の表現だった。もともと時計や暦というものは、地球を外から見ないとわからないような「時間」という概念を具体化するための装置だった。その時間という装置に踊らされている僕たちがいるわけだ。そんな固定化された時間表現に対する新しい見方を表現している。

Night and Dayは、当然当時のインターネット環境を前提につくられたものだけれど、今なおこれを超えるストイックな時間表現はないと思う。時間について考え始めるといつも常にNight and Dayに立ち返る。そしてこれを見るといつも1996年くらいの黎明期の頃の、インターネットをつかったらなにができるだろう?というポジティブなワクワク感を思い出す。

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sensorium
http://www.sensorium.org/

Night and Day
http://eto.com/1998/nightandday/

Think the Earth
http://www.thinktheearth.net/jp/

触れる地球
http://www.tangible-earth.com/
| 情報デザイン・メディアデザイン | 23:45 | comments(1) | - |
こんにちは!一応、当時を知る人(笑)としてコメントを。
1996年のインターネットエキスポの発案者は、堺屋太一ではありません。
カール・マラムッドという、最初のインターネットラジオをやったアメリカ人で、彼のアイデアに村井純や伊藤穣一が賛同して、黎明期のネット関係者を巻き込みながら企画が進みました。一方、堺屋太一は、2001年に政府主導で行われた「インパク」の提唱者で、枠組みは96年のエキスポとは全く異なりました。
| ワタナヴェ | 2008/03/15 6:32 AM |