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泥臭いことをスマートにやりよるんよ グリーンバレー 大南信也さん
前回のつづき

いま、日本中の各地で地域SNSが無数に存在していると思うけれど、どれ一つとしてうまく機能しているものを見たことがない。日本においてはGREEに始まり、mixiで一応の完成を見たSNSと呼ばれるウェブサービスだが、これを地域限定で運用し、地域活性に役立てようとしている方々が、僕の周りの身近なところでもたくさんおられる。がしかし、あえてストレートに苦言を申したい。SNSなどというシステムなどなくても、地域情報発信ができるんだ!ということを身をもって体現されてらっしゃる方が、大南(おおみなみ)信也さんだと思う。



大南さんとは小豆島で出会った。おじいちゃんたちがBMWで島に乗り付けている様は少々異様で、ドン・キホーテの一行さながらな雰囲気ですらあった。うっかりブログにおじいちゃんなどと書いてしまったものだから、その後それをずうっと言われ続けている。笑。

そんな大南さんがリビングワールドの西村さんに出会ってイン神山のサイトをつくったことは、目の前で起こっている地域再生事業のエポックメイキングな最先端事例であるように見えた。



イン神山のサイトは、基本的にはWordpressをカスタマイズしたウェブログである。コメント機能ありトラックバック機能ありのいたって普通のブログシステムを、大南さんを中心とした数人の村人たちが記事を書いたり、コメント機能でコミュニケーションしていたりする。このサイトの大きな特徴は「写真が綺麗なこと」であろう。サイトをつくった西村さんは、一見地味な作業にも思えるが、カメラマンと一緒に神山で写真教室を何度となく行なったことが大きい。神山で行われていることが「そのまま」の形でかざることなくストレートにサイトコンテンツとして表現されるのが、イン神山の最大のポイントだろう。



大南さんは「アートは(地域再生のための)ツールでしかない」と言い切るところが最高に格好いい。日本各地のアートに関連する地域再生の現場を見てきたけれど、越後妻有にしても、代官山にしても、直島にしても。現代アートそのものについてああでないこうでないという話をする方々が大変多くおられるが、そんなことはどうだっていいのだ。有名であろうと、無名であろうと、アートに関わることがきっかけで、地域のおばあちゃんが学芸員のように語るようになったり、都会から若者が集まってくるようになることに真の意味があるはずだ。

僕は2003年の越後妻有で、外から来た人間として、現代アートのその先にある奥に「人と自然」があることを発見した。そこに、エコだのスローだのという言葉でしかいまだに表現できないなにかを感じたから、だからその先にある「DOTS」を「CONNECT」し続けてきて、遂に大南さんに出会った。彼は10年やり続けていたところだった。

1979年、つまり僕が生まれた年に、彼はスタンフォード大学に留学していた。そして神山に帰った。それから29年の変節については詳しく聞いてはいないが、そうやって一度神山を強烈に外から見た体験が「泥臭いことをスマートにやりよるんよ」という彼の言葉に詰まっているように思う。そのモデルは、誰かにとても酷似している。

そんな大南さんによって、徳島の山奥にひとつの理想郷ができつつあった。瀬戸内国際芸術祭のモデルはこの神山である、というけれど、あまりに規模が違いすぎる。さて、どうしたものだろうか。



大南さんのBMWの中に、この本がやはり置いてあった。だが、後部座席にはもっともっと興味深い本が置いてあったのです。

次回につづく
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