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個人発メディアの作り方 greenz.jp 鈴木菜央


INSPIRE lab 第2回 個人発メディアの作り方 鈴木菜央
speaker:鈴木菜央氏 @suzukinao(greenz.jp編集長)
date & place:2010.03.26
株式会社ビオピオ オフィスにて

written by @tamachangg
participant : @ryutaro_i @a_kodama @stkbys @scommunity @tumaMo @yu_nakamura8

だいぶあいだがあいてしまいましたが。iPadが発売する前、出版業界再編、黒船がやってきた!さあ大変だっていう妄想をばりばりにふくらませていた今年三月の末。ようやく楽しくなってきたと思っていた頃に、greenz.jp 鈴木菜央さんにお話して頂きました。

丁度一年くらい前から、急激に普及し始めたTwitterでたぶん僕の周りでは一番最初に使っていたのは菜央さんだったと思います。個人が発信する情報のポテンシャルが急速に高まっているのを、うまくウェブマガジンというメディアと結びつけ、ただ投げっぱなしの情報発信ではなく、ゆるやかにコミュニティ作りをしている舞台裏から、編集とはなにか?自分自身の暮らしとの一体化までありのままを語っておられます。
greenz.jpをやっています。月間で五万人くらいの人が見に来てくれています。クリエイティブで持続可能なグッドアイデアを毎日伝える。ウェブマガジン。だからひとことも「エコ」とは書いてないし。名前にグリーンて入ってるけど。笑。とにかくそういうことよりもっと広く、人間がより良く生きる。人間がアートとかデザインとかもっといろいろ含めて。よりよく生きる世界をどうやってつくったらいいか。よりよくつくろうとしている個人だったり、起業家だったり、発明家だったり。世の中にたくさんいると。そういう人達をグッドアイデアという基準で世界中から探してきたり、日本の良いことを世界に伝えるウェブマガジンです。それを柱にしながらNPOとかNGOと一緒に、ソーシャルメディアをもっと活用して、いろんな人を巻き込んでいこうとしたり、企業が本当の意味でのサスティナブルに変わっていこうとするお手伝いをしたり。



http://greenz.jp/

- @ryutaro_i もともとソトコトにいた菜央さんが、なんでgreenzを始めようと思ったのですか?

阪神淡路大震災のときに、高校卒業して大学に入る直前だったんですけど、大学に合格したんだけど地震が起きて友達に誘われて行ったんですよ。日本中から自分の意志で集まって、凄いことが起きてたんですよ。本当に困っている人達とどうやってヘルプできるかを真剣に考えていた。こういうパワーって、いままで学校の教育でも習ったことなかったし、学校がある行政がある、けど、市民が自らの意志で集まって、こんだけ奇跡的なことがたくさん生まれてくるってすげーな、って思ったのがNPOとかNGOに興味を持ったきっかけ。これは次の時代の中心になるだろうと。市民が自ら動いて次の未来をつくる重要なキーだなぁと思ったんですよ。

とにかく、阪神淡路大震災の体験が強烈過ぎて、大学時代の四年間が空気のように薄く感じたんですよ。阪神淡路地方の凄い現実、今、東京にいる論理がまったく成り立たない、生きるか死ぬか、食べ物の奪い合い。ビルは横倒しになっていて、水がないからお風呂に入れないし。人間が生きるってなんなんだろう?って思ったんですよ。一月の終わりに二週間ほど行ったんですけど。僕が行った頃はまだトイレがなくって、校庭に溝を掘ってブルーシートで囲ったりしていた。まぁ、神戸でもらった宿題みたいなのがあって、サスティナビリティなのかなー、って、本がちょこちょこ出ていた。

手段としてはメディア。興味としてはサスティナビリティ。

就職活動もくだらなく思えてしまって、その後、有機農業を勉強して、キャンプに行ったときに鶏を絞めたんですよ。大地と離れた暮らしをしているけれど、どうやったら人間が大いなる循環の中に入っていけるのかと肌で感じて、それをテーマにしたいと思った。その諸々をひっくるめた職業はなんだろうと思って、それは編集者じゃないかと自分の中で思ったんですね。手段としてはメディアをやる。興味としてはサスティナビリティをやる。それが合わさってくといいんだけれど、思想家とかね。いきなりなれるもんでもないし、そういう職業として世の中に認められているのは編集者だった。自分でメディアをつくろうと思った、んですが、お金も経験も無いんで、世の中見渡しても面白い雑誌が無かったし。

子供の頃はすげーオタクだった。中古のX68000買ってきたり。その後インターネットが出て来て、これはまさしく人間を解放するツールだなと思ったんですよ。1992年くらい。そういう世界がこれから世界を思いっきり変えていくんだろうなって思っていて。勝負をするならそこだなって思ってたから。だからソトコト入ったのも雑誌の世界が一番編集を学べると思ったから。ワクワクする雑誌が現れないから、やっぱり自分でつくるしかないかなと思ったんですよ。そのときにソトコトを見つけて、やられたな!って思ったんですよ。自分が考えてたことをやってて、しかも当時けっこう面白かった。最初からソトコトは、僕が学ぶために入った。

三年ソトコトで働いて辞めた。

フリーランスになって、ビーグッドカフェと一緒に、2005年にgreenz.jpの立ち上げ。今考えたらオールドスクールなメディアの設計をしていて、収益計画が設計に追いつかなくて。資金的な問題が発生して、半年くらいでうまくいかないだろうということになって。ウェブのメディアをつくるってことをわかってなかったし。紙的感覚で言えば、部数が決まるのは取り次ぎが部数を決めてくるんですね。で、全国の書店に置かれるんだけど、ウェブってそういう仕組みってないじゃない。当時呼び込むったって「はてなブックマーク」とかしかなかったじゃない。いまから考えるとチャンネルが凄い限られていた。バージョン1がうまくいかなくって、一度解散した。それで名前だけもらって再度立ち上げたのが、今のgreenz.jpなんです。

家賃電気水光熱等々あわせて、月々50万あったら生きていけるよね。そこでまず知り合いに、毎月50万円入る仕事はありませんか、って言って。ある方が応援してあげるよっていって仕事をくれたんですよ。

- @ryutaro_i 当時食うためにどういう仕事をしていたんですか?

食うために?まず、ECサイトの維持管理。パンフレットの制作。ウェブサイトの制作。とかかなぁ。受注案件を必死にやっていた。



クリエイティブディレクターの @whynotnotice 氏。30歳。彼は昨年夏「デザイニング・オバマ」を書いたスコット・トーマスを呼んできた。http://tamachan.jugem.jp/?eid=613

そのときに @iku_a3 一人雇って記事を書けるようになって、その頃にバージョン1で散った仲間が帰ってきたんですよ。@whynotnotice が帰ってきて。@whynotnotice はフリーランスでやってたんですよ。それで彼の事業とM&Aがっちゃんこした。

ソーシャルメディアをがっつりつかう。

僕はTwitterで話してることもgreenz.jpだと思ってるんですよ。昔のメディアは外と中が完全に切り分けられていたじゃないですか。だから、これはもはやメディアじゃなくてムーブメントにしちゃおう。で、俺たち徹底的に金が無いんですよ。その中で盛り上げていくってみんなで一緒に盛り上げるしかないんですよ。でもそれがメディアの本来の姿かな、って思ってたんで。2007年くらいからTwitterを使い始めた。導線をつくろうと。いろんなところから人が入ってこれるように。イベントとしてgreendrinksってのを始めたんですよ。これは元々greendrinksっていう名前で50都市くらいでやってるイベントがあって、それの東京版を始めた。

僕は、何十万人の人に、僕が書いた記事を読んでもらう・・・それもまぁ面白いんだけれど。なんか、その記事を読んで、俺も考えたんだよね。とか言ってくれたり、独立を考えててすごい励みになったんだよね、って言われたり。結局、世の中変えたくてやってるわけですよ。不特定多数の人に送って終わりっていうのじゃなくて、会話の中に生まれてくるもんなんじゃないかって、やっててあるとき気がついたんですよね。

なんなのマスメディアって?

最近、て言ってももう二年前かな。greenz.jpはNHKに取り上げられたんですよ。朝のね、おはよう日本。視聴率もけっこう高い。ところがURLが乗ってなかったのね。それで電話も鳴らない。ウェブのアクセスもぴくりとも動かない。けっこう有名な雑誌に出る。でもまったく反応がない。一方で、ブログで面白いことをやってる人が記事を書いてくれると反応があるんですよ。

- @ryutaro_i 心の遠さなんて、まったく意味がないですよね

うすーくひろーく届いても、ぜんぜん意味がないな。って。ソトコトって、それよりは結びつきが強いメディアだと思うけれど、でも、そういう集客は苦労しましたね。





greendrinks tokyo。2010年4月8日ゲストは、加藤登紀子さん。
http://greenz.jp/2010/03/30/greendrinkstokyo_2010april/

- @ryutaro_i いま、greendrinksやると、すごい集客ですよね

そう。最低150人は来ますよね。ほとんど全員が、なんらかの夢があるというか、未来を見ている人達。例えば、独立して起業を考えている人から、会社をどう変えていこうっていう人とか。いろんなレベルがあって。自分の想像力とかが、世の中の役に立ったらいいなって。

- @ryutaro_i いま、greenz.jpはどんなメンバーで動いているんですか?

社員は七人なんだけれど、編集長は僕で、副編集長がひとり。あと営業担当が二人いて、クリエイティブディレクターの @whynotnotice がいると。あと、グリーンインフルエンサーってのがいるんですよ。数は少ないけど、ものすごい濃密な関係の中で、本当にユーザー同士が議論していく。結果として、気付きがあって、違う行動をとるようになる。ってことがうちがやりたいことなんだけれど。それをやるときにインフルエンサーがいるんですね。3000人くらい読者がいると思うんだけれど、共通点があるんですよ。創造性豊か、アイデアがいっぱいある人達。環境意識が高い人達。そういう傾向があって、そういう人達ってかなりの確立でブログとかTwitterで情報を発信しているんですね。その人達がそれぞれのところでちゃんとした関係性をもっていて、いいことに対してちゃんと反応していく。それが実はgreenzの本体。記事じゃないんですね。



左上からZの流れで、コミュニティディレクターの @hiromimatsubara 、副編集長の @iku_a3 、PRディレクターの @haradakaori 、 greenzの支援者 R水素ネットワークの @chooneui 。

記事は触媒に過ぎない

彼らが、Twitter上で議論しているし。それが一つの出発点になる。そのインフルエンサーをどうやってもっと増やすか、っていうことのために一人担当を置いているわけですね。彼は普段はTwitterのケアというか。みんなともっといい関係がどうやってつくれるか。僕ら三つアカウントもっているんですけれど、誰がどういうふうにつぶやくか、ってある程度決まっているんですね。@gdTokyo だったら、ゲストが言った素晴らしいことをどんどんつぶやいていく。みんなそれをRTして広げていく。それから知り合いの中で新しく活動を始める人が多いんですね。それを全身全霊で応援したいし。記事と連動していて、記事が議論を呼ぶような、良い意味で建設的な議論が生まれるようにやっていこうよって、ライターさんとやっていて。ライターさんもみんなライターとかブロガーの方もTwitterアカウントを持っているんで、そこでまた情報が回っていくというか。そういう情報設計。なにをどういうふうにやると。greenz.jpはアンプだと思うんですよ。強烈なアンプがあるんじゃなくて、ちいさいアンプがたくさんあるかんじ。その人達の関係性づくりを、一人選任でやっている。




社員全員がTwitterのプロフェッショナルにならなければならない。

僕たちは生きていくために、これをビジネスにしなければならないんですよ。ユーザーを欺くかたちでビジネスにするんじゃなくて、ユーザーもクライアントも僕たちも面白いと思える形にしなくちゃならないですね。いまはリサーチをしている段階。社員全員がTwitterのプロフェッショナルにならなければならない。コミュニティマーケティングって言うのかな。その達人になっていかなきゃいけない。

自分が行動することが世の中のためになって、なおかつそれがお金になる。で、俺の場合は子供がいるから、こういう学校に行きたいって言ったら、いいよ行って、って機会を広げてあげたい。じゃあお金を稼ぐわけですよね。そのときに、いままで受注案件で全部取ってgreenz.jpにつっこむってやり方をずっとしてたんだけれど、それはやりつつも、greenz.jpでどうやって食っていくかってさんざん議論したんですよ。メディアでマネタイズするっていったいなんなんだろう?って。単純に1クリック5円とかっていうふうにするには、うちはまだ規模としては小さいしユニークユーザー5万人って言ったけれど、それで話にならない。だけれど、うちのユーザーは発進力がある。その人達が数万人集まっていることは価値に変えられるんじゃないか。例えばいい製品をつくっているんだけれど、まったく知られていない商品がある。それをどうやって広めていったらいいか?読者と一緒に考える。そういうことを事前にgreendrinksに組み込んでおく。クライアントとしてはインサイトをかけられる。いままでとまったく違ったマーケティングができる。本当に良い製品だったら広まるからね。三角形で言うと、うちの読者って頂点に近い人達の何パーセントかが既にチェックしている状態だと思うんですよ。まぁ、そういうハッピーな構造にできるんじゃないか。という段階。

greenz.jpはウェブマガジンなのか?

- @ryutaro_i トップページに書いてあるのですが、greenz.jpはウェブマガジンなんですね

「クリエイティブで持続可能な世界に変えるグッドアイデアを毎日伝える Web マガジン」って長いんですが。タグラインはあえてウェブマガジン。始めてこのサイトを見たひとはタグラインを見て、ふるいにかけられると思うんですよ。で、次のページを見るか見ないかって決めるんですよ。そのときの敷居は低い方が良い。ていうことでさんざん議論した結果ウェブマガジンになっています。ここで理念を全て伝える必要は無い。けれども、グッドアイデアを毎日更新するよ、っていうことは言いたい。アイデアっていうことで、分野は特に問わないですよ。安全とか防災っていうことも入ってくるし、世の中が面白くなるような、広告ネタもあるし、セレブリティネタもあるし。



2009.09.20 オシャレ女子が1種類のワンピースで1年間過ごすチャレンジ「Uniform Project」

いままでで一番ヒットしたのって、多分、なんだろうな。「オシャレ女子が1種類のワンピースで1年間過ごすチャレンジ」これはインド系の女の子がクリエイティブディレクターなのかな。一年間同じ服をオシャレに着こなすっていうことをブログで書いたんですよ。その裏には、洋服の生産現場でどういう実態があるかっていうことを、彼女はインド系アメリカ人なんで、インドのそういう現状を見て、こういうことを考えたみたいなんだけど。これはけっこう話題になったりしたよね。

ネタ。

- @ryutaro_i 記事のネタはどうやって集めているんですか?

ネタは、発信していると入ってくるようになるんだよね。だんだん本人からのたれ込みが増えてきているから有り難いんですけど。あとはグーグルリーダーに自分が気になるキーワードを全部ぶち込んで、iPhoneでもパソコンでも時間が空いたらばーーーっとチェックするし。あと一番大事なのが自分で探す。「こういうのあるんじゃないかな」って思ったものをグーグルで探すとけっこうあったりするし。だんだん、プレスリリースとかも送られてくるようになった。基本はネット。

- @ryutaro_i 記事の短さとか工夫されているように思うんですけれど

チェックパッドを使っているんですけれど、ネタを全部そこにほうり投げて、ライターさん全員含めて。そのなかから自分が書きたいっていう記事をピックアップしたりっていう工夫はしています。greenz.jpらしい視点が含まれている。たとえばちょっとした工夫で世の中が思いっきり変わる例があるんですよ。デザイン系ブログとかけっこう見ている。エコ系ブログじゃない方がいろいろ転がっているんでね。

未来社会っていうのは人間的な社会になる。

- @ryutaro_i それでも編集にこだわっているところは

Twitterの次の世代なのか、もっと革新的になってきたらそれでもいいと思うし。そうなってきたらいらないのかもしれないけれど。未来社会っていうのは人間的な社会になるんじゃないの、っていうのがgreenz.jpのメッセージなんだけれど、そういうメッセージを出すために、固まりに編んで集めるっていう必要はどこまで行ってもあると思う。greenz.jpで日々相対しているのは、情報の中の編集ではなくて、情報の流れの編集なんだ。greenz.jpを更新すると、自動的にTwitterで流れていったりしますよと。それを社員の中で気づいた人がリツイートするんだけれど。それが何段階になっても続いて。

- @a_kodama 編集とかデザインとか言ったときに我々がイメージする紙のレイアウトをどうするか、みたいな話から、ターゲットは菜央さんのお話のように広がっているし。デザインていう言葉をつかっている人間が今直面していることと似ているような気がする

メタな、表層をどうするっていう話から、じゃあそもそも人間がどう暮らしていくべきか、を考えて置き換えていくことがソーシャルデザインなんじゃないかなあ。




生態系の流れに合ったデザイン。

- @a_kodama 今、ソーシャルデザインていう言葉をつかわれていたと思うんですけど、例えば僕の友達の浜野っていうのが、アーキテクチャーからデザインへ、っていうブログの記事を書いていたんだけれど、アーキテクチャーって、日本だと建築のイメージが強すぎるんですね

アーキテクチャーって、すごく動かないイメージがあってね。もっと、日々動くものなんですよ。だから生態系のデザイン、っていうイメージかなあ。僕が日々やっていることって。うちの会社の名前がビピオって言ってね。バイオロジーっていうのは生物学、生態学っていうのはすべての命が生かし生かされている総体としてのものですよね。その中で動くシステムとして捉えるというよりもケイオティックなものとして捉えて、個は全体に影響するし、全体は個に影響するし、っていうところで生態系が成り立っていると。その中に人間もいると。そういう理解を持って、ことにあたろうよみたいな意味なんですよね。研究者はそれをもって研究するし、デザイナーはそれをもってデザインしていくべき。メディアもだいぶ生態系になってきているような気がするのね。昔はもっとピラミッドなイメージで、昔は頂点にテレビがあって、そこからシャンパンタワーのようにおちてくる。

電通がよく「コミュニケーション」って言って。コミュニケーションなんて無いわけよ。笑。なにを、何を言っているんだろう?って。笑。上からしゃーっと降っていく、それに飽き足らない人達は、ミニコミとかね。小さなラジオ局をつくったり。ほんとそれだけだったじゃないですか。だけど、今は個人がそうとうな情報力を持っていて、日々ゲームが行われている。影響力が増すか、減るか。大手メディアを上回る影響力を個人が持つことも無理じゃないですね。最初RSSが出て来たときに、朝日新聞と俺のブログのアクセスが、交互に入ってくるのを見て、衝撃を受けたんですよ!それがどんどん加速しているじゃないですか。生態系って、山が高かったり低かったり。かといってメディアが一生懸命やってもめちゃくちゃ高い山に登れないかもしれない。これってむちゃくちゃ面白い状況で、俺たちみたいに金は無いけどアイデアはあるっていう小さなメディアや個人でなにかをやろうっていう人にとってはめちゃくちゃ面白い。




影響力って、すべては信頼。

- @a_kodama 例えば松村太郎くん(@taromatsumura)なんて、彼、個人で20万人くらいフォローされているじゃないですか。それって下手な地方紙より、雑誌の部数くらいリーチが個人であるじゃないですか。まぁ彼はもうメディアの人みたいになっていますが。そういう状況のときに、菜央さん達がどうやって発進力をもっていこうとか、それは意識的にやっていかなければならないと?

そうですね。お金がなくても、のし上がれる。ワクワクはしますよね。でもね、影響力を持つって、すべては信頼なんですよね。greenz.jpは言い記事多かったよね。とか言われると、やっててよかったなーって思うんですよ。そういう気持ちをつくるのにTwitterって適していて。それが影響力だと思うんですね。だから影響力を持ちたい!とかっていうんじゃなくて。世の中変えるために影響力はもちろん必要なんだけれど。

- @ryutaro_i 実際の自然の生態系の流れに合ったメディアの作り方をしてるな、と思いました。

なにが一番興味あるかって、未来に一番興味があるんですよ。僕の子供が40歳や50歳になったときに、世の中ってどうなってるんだろって。大きく見ると、昔の戦犯を見るような目で、僕らを見るようになる可能性すらあると思っていて。お父さんの世代でガソリン使い果たしちゃったよね。だから海外に行ける人がおもいっきり減ったよね。って言われるんじゃないかとかね。あと、世界がもっと自由になって、よりよい未来のベースになるのは民主主義だと思っていて。僕たちが未来をつくっていくんだって思ってちゃんと勉強して、責任を全うして生きていく。とか。気持ちの良い人々が増えるとか。エコとかほんと枝葉でしかないんですよ。そのために対話が重要だし、もらうだけじゃなくて、自分で考えて発信する必要があると思うし、はからずとも情報は生態系のようになっていくと思うし。それをやりたい。

歴史に名を残したマガジンって、コミュニティがあったし、議論があった。

- @a_kodama マガジンの話に戻るんですけれど、菜央さんの言っているマガジンの定義って、本来のマガジンの定義から外れているのかなあ?と思うんですけれど

逆にね。歴史に名を残したマガジンって、コミュニティがあったし、議論があったんだよ。ゴダールとカフェ文化とかね。出版ていう概念を拡張しようよって言ってる人がいると思うんだけれど、まさにそれと同じで、そもそも固定して考えることはないんじゃないかなって。

やっぱリーチしてないところはあるんですよね。やっぱり気付いた人達。気付かなきゃ始まらないと思っていて。気付いて自分で自分の生活を変えていったりするしかないなあと思っていて。だけど気付いた人達だけで会話をしてればそれでいいってもんじゃないと思うし。greenz.jpもね、記事の内容をもっとブログに近づけようとしていて。今はね、これこれこんな考え方があるよ!おわり!みたいになっちゃっててね。もっともっとみんなと会話できるようにしていきたい。

- @scommunity 個人のブログでやっている人が「俺は I hate this だ!」みたいなことを言っていても、なんの問題もないっちゃないところで。やっぱりコミュニティとしてできあがった中でそれをやろうとすると、けっこう難しい側面があると思っているんですが

たぶん今、移行期で。海外には、ブログの集合体としてのメディアっていう考え方もある。だけどそれをやれるほど成熟した。つまり、大人の議論ができて、サスティナビリティにもついても考えていて、メディアをどうしていくってことをしっかり考えているブロガーの数は、そんなに多くないな、って思っていて。うちもね、バリバリのプロでやってきた人っていうよりは、今言ったような価値観に共鳴して、記事を書きたいっていう人が多いですよ。心があるセミプロみたいな人がライターに多いんじゃないかなって。そういう人達と、学びながら高めあって、書いているところなんですよ。ゆくゆくはもっと個人を出していこうと思っていて、なんとかさんが書いた記事で議論が巻き起こったり。それが他のメディアに出て行ったり。

greenz.jpはグッドニュースの専門。

今はまだ、ライターも含めて、議論をする感じにはなっているんだけれど、幅の広い意見を載せていくというところまでは至っていなくて。そもそもマスメディアってぶったたき系の記事が多いじゃないですか。ぶったたくだけぶったたいて、特に議論をせずに、次のぶったたく対象を探している感じがするんだけれど、greenz.jpはグッドニュースの専門で、バッドニュースはasahi.comとか。笑。yomiurionlineとかにたくさんあるから、どうぞ見てくださいというところでバランスをとればいいかなと。僕たちも反対したいことはたくさんあるんですよ。だけれど、いままでどれだけ市民運動が反対をしてきてうまくいかなかったことか、ってもう見ると、代案を示して未来への筋道を描いてあげることが、最高の反対運動なんですよ。スペインでね、一国である一日だけですけど、全部風力発電でまかなったっていう日があるんですよ。そういうニュースを出していくっていうことは、そういう世界ではない人達にとって驚異だと思うね。

greenz.jpがすごくオプティミスティックに見えることについて。

- @a_kodama greenz.jp、すごくオプティミスティックなんで、心の奥底でどこか懐疑的になってしまうところがあって、これほんとにフォローしていったときに、ここで描かれていたような未来になるのかなって

実際にコミットしていくっていうことで言うと、なかなか難しいんだけれど。情報を流しておしまい。っていうんじゃなくて、確実に刺さる人のところに届けて。それがアクションに繋がるかな。っていう。キャンドルナイトもそうなんだけれど、ソーシャルムーブメントと密接にやっていったらすごく面白いなって思うんですよ。みんなが消化吸収する手助けになれば。他のメディアだと、紙面に載せるとかそれが限度ですよね。だけど、僕たちは本体はムーブメントだと思っているので、何千人か何万人かの人達が深いところまで理解してくれたら最高。それがアクションかなっていうイメージ。



ビオピオオフィスにて

地に足が着いた触媒になりたい。

あとね、メディアをやっているとどうも地に足着いてないのかな、っていう感じがしちゃうのね。そこは世界中のいいアイデアを紹介すると、左脳がふくらんでいって、体が動かない感じがして、耐えられない。つまんないってのがあるんで、千葉にエコヴィレッジをつくろうとしてるんですよ。リアルに人生を送る場として、エコヴィレッジをつくって、greenz.jpで紹介されたいろいろなアイデアがそこで実験される。例えばgreenz.jpが紹介した、最先端の省エネメーカーがあって。敷地の中にモデルハウスがあるかもしれない。例えばダッシュ村みたいに農業でみんながいろいろ体験できるような場所になるかもしれない。その場所が触媒になって、増幅されて実際に世界に出ていく。僕たちはものすごく良い触媒になりたい。みたいな。

- @scommunity そこできっとジレンマが生まれてくるんだろうね。アクションを起こすために触媒をつくったら、その上で出てくるアクションが良さ過ぎて、自分たちもやってみたくなって新たな触媒をつくるっていう永遠の。笑。まぁ、そういうもんですよね。

俺がね、引っ越すの。先遣隊として4月9日に、うちの家族が引っ越すの。いすみ市。やっぱりそこに暮らすと情報が入ってくるじゃない。じゃどこの土地がいいのか、とか。千葉県けっこう面白い話がいろいろ動いていて。ファーブキャンパスっていって学校なんですよ。ダッシュ村をみんなでやれる感じ?場所はあって人を呼び込むビジネスモデルはつくったんだけれど、それを発信したり、人を集める能力はちょっと足りない。じゃgreenz.jpと一緒にやりませんか?っていう話がきている。そうやっていくと可能性が広がる。廃校をオフィスにしていこうという動きも千葉県でいくつか出て来ている。千葉はフロンティアだよ。R不動産の馬場さんとか。まぁ、ビオピオが白山に引っ越したのは、東京駅に近い、っていうのもある。

-- 講演終了

このログはustreamでもご覧になれます。撮影 : @tumaMo
前半 http://www.ustream.tv/recorded/5722309
後半 http://www.ustream.tv/recorded/5723176
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